コウモリランの貯水葉ってなに?
丸いドームのようなパーツ。
これが、コウモリランの貯水タンクになるのです。
貯水葉は、コウモリランの弱点を知ることができるヒントになるかも?
それでは、貯水葉の秘密を覗き見していきます。
貯水葉の成長をキャッチ
芽の隣に、生まれたばかりの貯水葉がニョキニョキ。
胞子葉の根元が邪魔をして、ぐにゃっと曲がっています。
これは、2週間後の貯水葉の写真です。
小さかった葉が大きくなり、古いものの上に重なろうとしています。
貯水葉の役割は?
枯れて栄養になる
コウモリランは、新しい貯水葉が誕生すると、古い貯水葉が枯れたように変化していきます。
植物そのものが枯れたと勘違いする人もいるので要注意。
古い貯水葉の上に新しい貯水葉が重なり、層を作っていきます。
貯水葉は、枯れると、コウモリランの栄養に変化します。
自らのパーツを養分に変えるなんて、不思議な植物ですよね。
- コウモリランが「枯れたのではない」
- 茶色くなった部分は「栄養」になる
養分を蓄えるスポンジ
貯水葉は、自らが栄養になると同時に、養分を蓄えるスポンジになります。
何層にも重なる葉っぱに栄養を溜めて、植物そのものに送り出します。
植物の根っこは、強すぎる肥料で、焼けてしまうことも。
自ら栄養分を調節し、大きくなっていくのです。
- 重なって層になり、養分を蓄える「スポンジ」になる
泥除け・外敵からガード
貯水葉は、丸いドームのような形をしています。
自分の体を守る盾のような形ですよね。
貯水葉は、根っこや根茎など、植物のコアとなるパーツを守る役割もあります。
このパーツは、通称「泥除け葉」と呼ばれているみたい。
硬く分厚くなった貯水葉は、鎧のように固いのです。
- コウモリランの重要なパーツを「固くなって守る」
- 通称「泥除け葉」と呼ばれている
栄養を受け止める
コウモリランの貯水葉は、ポケットのような形をしています。
虫の死骸や落ち葉などをキャッチし、栄養にするためです。
コウモリランは、肥料が大好き。
プロミックなどの固形肥料は、貯水葉のポケットに入れることをおすすめします。
貯水葉が蟻を外敵から守り、蟻が養分を運んでくるのでしょうか。
- 貯水葉は、虫の死骸や落ち葉などをキャッチする「ポケット」
- 貯水葉で、「蟻を飼う」という噂がある
貯水葉の特徴は?
これはリドレイの貯水葉です。
血管のようにボコボコしていて、凹凸があります。
これは、アルシコルネの貯水葉。リドレイと違って、つるんと丸いデザインです。
この2種類を見比べると、同じコウモリランでも、貯水葉の形状が違います。
アルシコルネの貯水葉は、コンコン音がしそうな硬さ。
逆に、リドレイは、固いけれど、キャベツのような柔らかさがあります。
ーーーそれでは、リドレイ、アルシコルネの品種の特徴を見比べてみましょう。
リドレイ | アルシコルネ | |
育てやすさ | ★★ | ★★★★★ |
耐寒性 | ★ | ★★★ |
葉焼け耐性 | ★★★ | ★★★★★ |
水やり難易度 | ★★★★★ | ★ |
このデータを元に、それぞれの貯水葉を観察します。
リドレイの貯水葉
リドレイは、育てるのが難しい品種です。
耐寒性も低く、葉焼け耐性もあまりなし。水やりの難易度も高めです。
リドレイの貯水葉は、ほとんど水を蓄える能力がないと言われています。
リドレイの血管に秘密がある?
ーーー他の品種は貯水葉に根っこが生えるけど、リドレイには生えないんだ。
リドレイの貯水葉には、血管のようなボコボコがあります。
リドレイの血管のひみつ
- 「溝の役割」になり、水や養分を「隅々まで行き渡らせて」いる
- 「蟻」に溝を歩かせ、「フン」から養分を得ていた
ーーー水を蓄える能力がないから、血管のように進化したのかもしれないね。
アルシコルネの貯水葉
アルシコルネは、コウモリランの中で、育てやすい品種に入ります。
しかし、ちょっぴり寒さに弱いので、注意が必要です。
貯水葉が毛皮を着ている?
寒さに弱いアルシコルネ。
貯水葉を見ると、白い細かい毛が生えています。
これは「星状毛」と呼ばれ、貯水葉を様々なものから守ってくれます。
星状毛のひみつ
- 細かい毛が「紫外線を反射」し、「葉焼け」から貯水葉を守る。
- 「毛皮」のような役割となり、「寒さ」から身を守る
ーーーまだ幼い貯水葉に「星状毛」がびっしり!
コウモリランの弱点を知りたいなら、貯水葉に聞け!
コウモリランは、品種によって弱点が違います。
まだまだ謎に包まれた植物なので、知られていない弱点もいっぱい。
「リドレイ」「アルシコルネ」の貯水葉を観察した結果、
、品種の弱点をカバーするように進化をしていました。
貯水葉を見れば、「コウモリランの弱点」が見えてくる!
もし、新しいコウモリランを買ったら、貯水葉を観察してください。
ここから、育て方のヒントが見えてくるはずです。