コウモリランは、さまざま原因によって、元気がなくなったり、枯れてしまったり。
今回は、枯れる原因ナンバーワンの「根腐れ」を徹底的に解説します。原因や対処法を知り、根腐れを防止しましょう。
シンプルでわかりやすいチェックポイントもご用意しました。
根腐れってなに?
根腐れとは、植物の根が「酸素不足」になることによって起こります。水のやりすぎが原因で、「根が溺れてしまっている」とイメージしてください。
水はけが悪かったり、水を与えすぎたりすると、根腐れを起こします。板付けしたり、ハンギングタイプにするなど、工夫が必要です。
根腐れの原因
水のあげすぎ
コウモリランは、ちょっぴり特殊な植物。水やりのあと、「すぐに乾燥する」ことを好みます。
コウモリランは、土の代わりに水苔を利用します。水苔は水を与えるとふっくら膨らんで、水を貯えます。
水をあげすぎてしまうと、苔玉に水分が溜まってしまいます。根っこが「溺れてしまい」、トラブルを起こすのです。
風通しの悪さ
コウモリランを育てる時は、「風通し」に注目してください。風通しが悪いと、空気が蒸れてしまうので、注意が必要です。
コウモリランは、コアの部分に風を与えると、大きく成長します。
蒸れ
夏に注意したいのは、水のやりすぎや高温による「蒸れ」です。ずっと根が水分と接触することになるので、息ができなくなってしまいます。
日本には梅雨の季節があります。雨がたっぷりと降るので、ジメジメ湿気が多くなります。気温が高くなると、人間も蒸し暑くて不快ですよね。それと同じで、コウモリランも元気がなくなります。
気温の低さによる冷え
コウモリランは、冬に弱い植物です。気温が低い状態で水をたっぷりあげてしまうと、根っこが冷えてしまいます。濡れた状態で寒い空気に濡れると、人間も凍えてしまいますよね。
日照も少なくなり、乾くスピードも遅くなります。水がうまく循環しないので、「根腐れ」を起こしてしまうのです。
水やりチェックポイント
気温が低くないか
水やりをするときは、一日の気温をまずチェックしましょう。昼に気温が高くても、急激に寒くなる場合は注意が必要です。
春や秋は、気温のアップダウンが激しい季節です。水やりを控えて、様子をじっくりと伺いましょう。
苔玉が乾いているか
コウモリランは、水をたっぷりと与える必要があります。しかし、ずっと湿っている状態が「根腐れ」の原因でしたよね?
水やりをするタイミングは、「苔玉が乾いているか」でジャッジしましょう。植物を持ち上げて、軽くなっていたら、水やりのサインです。
貯水葉の根の裏に水を与えるイメージ
コウモリランは、他の植物とちょっと作りが異なります。水を貯める「貯水葉」や、胞子をつける「胞子葉」で構成されています。
コウモリランの根は、「貯水葉のウラ」に隠れています。板付けや苔玉にしてしまうと、根の状態を確認することができません。
コウモリランに水を与えるときは、「貯水葉のウラにある根に、水分を与えるイメージ」をしましょう。ちょっと難しいですが、根に届くように、水を与えてみてください。
「貯水葉」ってなに?と思ったら▶︎「胞子葉」「貯水葉」ってなに?コウモリランの基本をシンプル解説
根腐れ予防法
水はけをよくする
コウモリランは、どうしてハンギングタイプになっているのでしょうか?「上から吊るす」という方法は、デザイン性だけでなく、実用性も兼ねています。
コウモリランは、たっぷりと水を与えたら、すぐに乾燥する必要があります。上から吊るすことで、余計な水分を下に落とすことができます。
サーキュレーターを使用する
コウモリランは、風通しのいい場所で育てるのがベストです。しかし、お部屋の環境によっては、自分で風を循環させる必要があります。
サーキュレーターを使用すると、部屋にずっとコウモリランを置いていても、乾燥をサポートすることができます。空気を循環することで、蒸れを防止し、害虫の増殖を未然に防ぐ効果もあります。
根腐れを防ぐには「風通し」を良くしよう
コウモリランの根腐れは、「水のあげすぎ」「蒸れ」が原因で起こります。水苔を使う以上、水の扱いには注意が必要です。
根腐れを防止するには、風通しが必要です。水はけをよくし、「風が循環する環境づくり」をしてください。
コウモリラン上級者でも、根腐れによってコウモリランを枯らしてしまう場合があります。失敗を繰り返しながら、環境に合った水やりのバランスを覚えてください。
トラブル対処法のまとめはこちら▶︎コウモリランが枯れる!【厳選】トラブル対処法まとめ