「コウモリランの器をつくる」第2回は、「叢の軌跡展」にお邪魔しました。
閑静な住宅街を歩いて行くと、庭のある行き止まりの民家が見えます。
筆者は広島時代から叢のファン。
作品はもちろんですが、叢が生み出す「言葉」にずっと注目し続けてきました。
まずは、叢について紹介します。
植物をアートに昇華「叢」とは?
「叢」には、いい顔をした植物がずらっと並びます。
店主の小田康平さんは、13年園芸を突き詰め、「叢」をオープンしました。
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「Qusamura Tokyo」(@qusamura_official)
URL▶︎http://qusamura.com/
〒155-0033 東京都世田谷区代田4-3-12
こだわりの庭付き一軒家
東松原駅から徒歩10分強。道の突き当たりに、平屋の民家が建っています。
庭と建物の位置のせいか、空が抜けていて、この場所だけワントーン明るく見えました。
地下室での展示
「叢」は、東京店をオープンするにあたり、徹底的に物件探しをしています。
現在、地下スペースを整えており、また違った顔の展示が期待できそう。
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叢の軌跡展
展示では、「叢の軌跡」をテーマに厳選された植物が並びました。白で統一された空間に、個性豊かな顔ぶれが勢揃い。
東京店はまだ完成しておらず、「壁を作る」と語った小田さんが、庭で作業をしていました。
奥の壁はまだコンクリートが剥き出し。不完全さが植物と絶妙にマッチして、「叢」独特の神秘さを感じます。
叢の鉢
さまざまなアートを辿っていく、テーマ「コウモリランの器をつくる」
今回の展示で注目したのは、「叢の鉢」です。
コウモリランはフォルムそのものの個性が強いですよね。
器の個性が強すぎると、バランスが悪くなってしまいます。しかも、貯水葉が広がったら、器そのものが隠れてしまうのです。
コウモリランと共存する器はどんなものか。叢の鉢は、私にヒントを与えてくれました。
コウモリランにも応用できそう?
ーーーコウモリランは冬が苦手。四季のある日本では、防寒対策が必要なんだよね。
風通しは悪くなるけれど、鉢がガードとなり寒さから植物を守ってくれます。
今年の冬は、水苔のまま「コウモリランの器」に収まってもらうことになりそうです。
植物の息づかいが聞こえた「叢の軌跡展」
植物は、いろいろな場所で展示、販売されています。
「空間」と「入れ物」が変わるだけでガラッと印象が変わる。これも植物の楽しみ方のひとつです。
叢の展示で印象的だったのが、会場が無音だったこと。植物そのものの息遣いが聞こえてくるようでした。
「コウモリランの器をつくる」
今回の学びを受けて、冬の防寒対策もふくめた実用的な器になりそうです。